避妊効果を持つアフターピルの仕組み

アフターピルは低用量ピルとは異なり、緊急避妊薬として性行為で避妊に失敗した後に服用することで妊娠を阻止することができる薬です。コンドームを使って避妊したにも関わらずそれが破れていたり、思いもよらず中出しされてしまった場合、できるだけ早期にアフターピルを服用することで急激にホルモンバランスを変化させて妊娠を防ぐことができます。しっかり避妊を意識していても失敗することはありますから、アフターピルは緊急時の必需品といえます。

アフターピルの避妊効果とは

薬の効果を知りたいイメージ
低用量ピルは、正しく服用すればほぼ100パーセントの確率で避妊効果を得ることができるのに対し、アフターピルは服用したとしても80パーセント程度の避妊効果しか得ることができません。アフターピルを服用しなくても妊娠しない可能性はありますが、より確実に避妊効果を高めるには、ピルの服用が必要です。アフターピルは、避妊に失敗した性行為後、72時間以内に服用することで、80パーセント程度の避妊効果を得ることができます。

緊急避妊薬のメカニズムはピルに含まれている成分が、黄体ホルモンのプロゲステロンと同じ作用をすることで急激にホルモンバランスを変化させて生理を引き起こします。そして受精卵の着床を防いで、避妊効果を得ることができます。生理は卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つの女性ホルモンが深く関わっています。卵胞ホルモンは4週間に1度のペースで排卵させる働きをし、子宮内膜を厚くして妊娠の準備をしています。

4週間が経過すると卵胞ホルモンが減少し黄体ホルモンが分泌されて、子宮内膜がはがれ生理が起こります。アフターピルを飲むことで黄体ホルモンが分泌されている状態を人工的に作り、生理を引き起こすことで受精卵があったとしても、避妊効果を得ることができます。

妊娠のメカニズム

通常、妊娠までに必要な時間は性行為を行ってから10日程度です。性行為を行うと、精子は卵子へとむかい、卵子内に精子が入り込むと、受精卵となり卵巣から子宮をつないでいる卵管を、10日ほどかけて子宮へと移動していきます。この受精卵が子宮内膜へ着床することで、妊娠が成立します。緊急避妊薬と服用すると、1週間以内に生理が起こりますから、10日ほどで避妊効果を得たかどうかを知ることができます。

アフターピル後のホルモンバランスと避妊効果

避妊効果も副作用もあるイメージ
緊急避妊薬を服用後には、次の生理がどのくらいでくるのか気になる人も多いと思います。低用量ピルの場合には、服用を中止すれば生理はすぐに起こりますが、緊急避妊薬は妊娠を防ぐために排卵を遅らせたり排卵をストップさせるため一時的にホルモンバランスが崩れてしまい、通常の生理周期にも影響を与えてしまいます。通常、排卵前や排卵期に緊急避妊薬を服用した場合は予定日よりも早く生理がくる傾向にあります。

個人差もありますが、服用後1週間ほどで出血があります。これは緊急避妊薬によって人工的に起こした生理ですから、本来の生理ではありません。通常、排卵期前後でアフターピルを服用した場合には1ヶ月に2回生理がくることになります。もし生理予定日を過ぎて出血があった場合には、生理ではなく着床出血の可能性が考えられますから、妊娠検査薬で妊娠を確認する必要があります。

また、緊急避妊薬を服用した後の排卵は不安定になるため、自然な生理がくるまで3ヶ月ほどかかることがあります。この時期は、妊娠しやすくなっていますから妊娠を望まない場合には、性交渉を控えるかきちんと基礎体温をつけるなどして、きちんと避妊を行うことが大切です。

緊急避妊薬のメリットとデメリット

緊急避妊薬は、あくまでも緊急時に使用するもので、日常的に服用するものではありません。何度も繰り返して服用すると、一時的にホルモンバランスを乱すことになり、体には大きな負担となってしまいます。ホルモンバランスが乱れることで、吐き気や頭痛、腹痛などさまざまな副作用が現れることもありますし、精神的にも不安定になってしまいますから、避妊を確実にするためには低用量ピルを服用することをおすすめします。

女性ホルモンバランスが乱れると、美容だけではなく健康にも大きな影響が現れてしまます。女性の体は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンバランスが大きくかかわり、分泌が少ないと無月経や過少月経が起こったり、生理痛や子宮内膜症、子宮筋腫などの原因となる場合があります。特に、最近問題となっている月経前症候群は、排卵後に起こるホルモンバランスの変化によって頭痛やいらいら、便秘、腰痛などさまざまな症状を引き起こし、ひどい場合には日常生活にも影響が現れてしまいます。

そのほかにもホルモンバランスが乱れることで、受精卵が着床しにくくなり不妊の原因になることもあるので日頃から女性ホルモンを整えることが大切です。ピルには避妊効果だけではなく、女性ホルモンのバランスを整えることで、女性特有の症状を改善させる効果も期待できますから、気になる場合には、一度婦人科を受診してみることをおすすめします。